夫婦生活10年。子供は既にあきらめた二人。セックスをしても、義務的な味気ないものだ。だが、それでも仲が悪いわけではない。それが夫婦だ…と、少なくとも、妻である伊織は納得している。納得しているはずだが、その熟れた肉体に残る火照りは、彼女の欲求を表しているかのようだった。その火照りに煽られてか、指先が股間へと走り、自分で自分を慰め始める伊織。そのひと時を寸断したのは、宅配便のチャイムだった…。

社長宅を訪れた社員の口から「奥様と不倫してしまいました」と、突然の告白！訴訟やむなしの覚悟だった大原社員だが、仲野社長の口から放たれた言葉は、彼に更なる混乱を与える。「こうなること、実は知っていたんだ。」混乱する大原をよそに、仲野は言葉を続ける。「実はね…、悪いのは私なんだ。私の方が先にね…、君の奥さんと関係を持ってしまったんだ…。」まさかのW不倫行為発覚！そして事態は思いもよらない方へと…。

突如として訪れた裏切りと悲劇。母の帰りを待つ娘の運命は…？実の父ではない義父の誠一と暮らす藤村夏美。母の収監で職を失い、アルバイトで家計を支えているが、義父は酒浸りで夏美の稼ぎを使い込む始末。そんなある日、家にやってきたのは義父の借金の取り立て屋だった。実は義父は夏美に隠れて違法カジノで働いており、店の金を使い込んでいたのだ。その借金の「落とし前」として、義父は夏美を売り飛ばそうとする。

母が再婚、新しい父の邸宅へと移り住むが、どうにも居心地が悪いひまり。ある日、母が出張で二日間ほど不在となり、彼女は付き合っている彼氏の元へ行くことにする。義父もそれを快諾してくれたのだが、結局、彼氏とはすれ違い、夜半に帰宅してきたひまり。ストレス発散のため義父と酒をあおり始めるのだが、急に眠気を催し、意識が落ちてしまう。そして次に目が覚めた時、ひまりの四肢はベッドに縛り付けられていたのだった…。

娘が破水で緊急入院。すぐに駆けつけられるようにと、娘婿が今日から我が家に泊まる事に。実は私と娘婿、以前から肉体関係を持っていました。以前、事故で入院した娘の代わりに彼の世話をしていたら、新婚当時の気分が蘇ってしまい、あろうことか私と娘婿は越えてはならぬ一線を越えてしまったのです。それから娘が入院している数日間、関係を持ってしまいました。そして娘の出産を控えた今。私、複雑な心境でございます…。

絶望が、日常を侵蝕する。家庭内の闇、告発の代償、忍び寄る魔の手、そして匿名の狂気。オムニバス形式で綴られる四つの物語は、女性たちが直面する性暴力の現実を抉り出す。女子大生、告発者、配信者…。それぞれの人生を破壊する「リアルバイオレンス」の地獄が今、幕を開ける。この日常に潜む、恐るべき悪意の群れに、あなたは耐えられるか？――。